RIBs
2018年か2019年くらいにUberが作成したRIBsというArchitecture frameworkがあります。
Cross-platformとなっていますが、C++などを利用しているわけではないです。アーキテクチャの考えがCross-platformで利用できるということです。
そういう点ではMVCやMVVMなどのアーキテクチャパターンのうちの一つと言えると思いますが、明確に違うのはテンプレートを作成してくれるツールが存在します。
ツールがアーキテクチャパターンの実装を示してくれるので、MVVMとして正しいのか?といった議論は発生しないと思います。
PluginのinstallはiOS, Androidについてそれぞれあります。
私はAndroidのほうが得意なので、とりあえずAndroid Studioにpluginをinstallしてみました。
File -> New -> New RIB..を選択すると以下のようなダイアログが表示されます。

未だにKotlinがExperimental supportなのが気になりますね。。。
Rib NameにRootと入力して作成すると以下のようにBuilder,Interactor,Router,Viewが自動で生成されます。

導入は非常にスムーズだと思います。
iOSについても調べようかと思いましたが、あまりモチベーションが上がらなかったので、ここまでにしました。
理由は以下です。
RIBs自体の進化は止まっている?
https://eng.uber.com/tag/ribs/

2年前から特にアウトプットがないようです。
一度作ってしまえば、そこまで大きく変化するものではないとは思いますが、2年も記事が一つもないということは、Uber自身あまり関心が高くないのかもしれません。
Kotlinがexperimental
2年くらい前もKotlinはexperimentalでした。
iOSやAndroidが提供している技術への追従に時間がかかるのは理解できます。
ただ、KotlinがAndroidで正式にサポートされると発表されたのが2017年の5月のGoogle I/Oでした。それから4年経ってもexperimentalのままであるということはpluginの開発が止まっているようです。
historyを見ても利用しているライブラリのバージョンアップをしているくらいのようです。
RIBsは、ライブラリではなくアーキテクチャフレームなので、一度完成したあとは開発する必要がないのかもしれませんが、追従がおそすぎるとあまり利用されていないのかな?と感じてしまいます。
SwiftUIは未対応
2年前に作成されたIssueですが、特に更新はありません。
コメントで2年遅れになると思うとありますが、もうすぐ2年たちますね。
感想
RIBsの技術面については何も触れていませんが、RIBsの考え方自体は気に入っています。
テンプレートを用意する。
Viewごとにまとまりを作って分業をしやすくする。
iOSとAndroidで同じ構造になるのでAndroidが得意な人もiOS側のコードのどこに何が記述されているのか何となく分かる。
など、良いところはたくさんあるのだと思います。
特にテンプレートが作成されて、アプリ全体でアーキテクチャが揃うというのは大きなメリットだと思います。ものすごく良いアーキテクチャが複数混ざっているよりは、RIBsが最高でなくても一つに統一されている方がわかりやすいですし。
ただ、話題になってから2,3年たっても開発は活発とは言えないようです。頻繁に更新が必要ない分野とはいえ、更新が少なすぎて、世の中の関心は薄いと感じます。
あまりマイナーなものを利用しても不具合に遭遇したときに情報がなかったり、人が集まらなかったりするので、積極的に利用する方向にはなりにくいかなと感じます。